ささくれ備忘録

主に乙女ゲームの感想・考察を書いています。

下天の華 家康 感想

先日のネオロマンスセール、色々購入してほくほくですが、さっそくこちらをプレイしています。「下天の華 with 夢灯り 愛蔵版」です。

本編とFDがセットになったこちら、勿論本編からプレイしていますが、実は2年ほど前に体験版をやっていた・・・・・・はず、なんですけどね。すっかり忘れてしまっている。しかもこの体験版、序盤どころの話ではなく本編の大体半分まで体験させてくれるというとんでもない体験版。3人くらいやったのは覚えているのですが、2年前ともなるとほとんど忘れてしまったので心機一転、始めからもう一度プレイし直しました。ちなみに体験版は今もすることが出来るので気になった方は是非どうぞ!

そんな訳で、体験版でも真っ先にイベントを見た記憶のあるこの方を一番最初に攻略することに。

「韋駄天の君」こと、徳川家康殿です。

以下、ネタバレしかないのでプレイしていない方は気を付けてください。 

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主人公であるくのいち(ほたる)は明智光秀に依頼を受け、光秀の妹として「桔梗姫」に変化し城での潜入任務にあたっているのですが、この「変化」というのがとんでもなくて、男に化けるとかならいざ知らず、小鳥だのかえるだの地蔵だのに変化できるとかいうトンデモ能力です。そこらへんを突っ込みだすと話が進まないのでスルーしますが、物語の都合上様々なものに変化し、それによって見られるイベントなどもあり、家康殿はとくに「小鳥」になったときのイベントが多い印象。主人公が変化した小鳥に「小鳥さん」と呼びかけるイベントはかなり面白いです。二人がくっついた後に実はあのときの小鳥は・・・・・・とネタバラシがあるのも滅茶苦茶好き。

家康殿とは、信長様に「女性嫌いの克服を手伝ってやれ」と言われ交流を深めることになるのですが、最初はもう本当にすごくて。最初というか、出会い方ですかね。初対面の桔梗姫(ほたる)に触れられただけで卒倒するという。これには私も度肝を抜かれました。だってこれ乙女ゲームよ!?恋愛、できんのか・・・・・・!?とかなり心配になりましたが、そこらへんはまあ、大丈夫。交流を重ねることで段々と慣れてきます。例えるなら、なかなか人に懐かない警戒心の強い動物を相手にしているような感じです。あと、全然関係ないけど、女性と書いて「にょしょう」と読むあたりにネオロマンスを感じました。いや何処に感じてるんだって話ですけど。残念ながらブログにルビは振れないので、「女性」と書くときは「にょしょう」と心の中でルビを振っています。
ちなみに画像はそこそこ仲良くなってからのやつ。最初は警戒心マシマシなのですが、打ち解けてくると普通にこんなことを言ってきます。ちゃんと乙女ゲームっぽい・・・・・・!

家康殿は、長身でがっしりとした体格でありながら、草花や小鳥といった自然がお好きな心優しいほんわかした方です。実は武芸に優れているのですが、あまり人前でそれを披露することもなく、争いごとなどは苦手でひっそり過ごすことを望んでいます。信長様に鷹狩りに誘われたときなんかは、うさぎを傷つけるのがかわいそうということで行くのを渋ったり。史実の家康は鷹狩りが好きで、許可なく行うことを禁止し鷹狩り独占みたいなことをしたもんですが、下天の華的に考えるなら「小動物が傷つくのはかわいそうだから許可なく行うのは禁止」ということなのだろうか。なんか綱吉みたいだな・・・・・・生類憐みの令か?

遙かなる時空の中でとかでも史実とは全く違ったキャラクターが出てきたりするので、認識としては異世界の京」みたいな感じですが、こういった史実を基にしたものはこの作品ではこういう解釈です!というのが感じ取れてそれはそれで面白い。

家康殿のイベントのひとつに、家康殿の強さを聞きつけた武者がどうしても!と頼み込み、一度だけお相手をするというのがあるんですが、まァ~~めっちゃ強いので、本当に一回で終わらせてしまうんですよね。早く終わらせたいから一太刀で勝負を決めたのかという主人公の問いに、それもあるけれども、本当に剣を振るわねばならない時相手を苦しませたくないからだと答えた家康殿にめちゃめちゃ惚れました。争いごとは苦手だけど、全てから逃げるのではなくて、そうしなければならない場合でも余計な痛みを与えないためにそういった手段をとる・・・・・・っていうのが良いなあと。

さて、家康殿には「韋駄天の君」という異名がありますが、それは女性が近くにいるとすぐ逃げるように走り去ってしまうことからつけられたもの。ちなみに、「韋駄天」というのは仏教の神様で、「よく走る神」として知られています。転じて、足の速い人の例えによく使われていたり。いつぞやのオリンピックを題材にした大河ドラマを思い出しそうですが。

この異名、勿論本人の前で呼ぶ訳ではないので家康殿は自分にそんな名前がつけられているとはご存じないのですが、交流の選択肢によってはそれを伝えることが出来ます。確か縁が下がってしまうやつだった気がするんですけど、それを知った家康殿は「名前負けだ」とか言ってしまうあたり自己肯定感が低いお人です。ふと既視感を覚えたのですが、初期の遙かの天玄武にちょっと似てる。「わたくしなど・・・・・・」っていうタイプね。家康殿は流石にそこまでではないとはいえ、いつも自分に自信がないように感じます。

家臣たちが慕ってはくれるけど、臆病で統率の才もない、女性だって苦手で三河の領主としてふさわしくない、とかなんとか。 

家臣団にすごく慕われていることから、領主としての能力もお人柄もすごく優れていて素晴らしいのだろうな~~とかは伝わってくるのに、何故こういうことを言うんだろうな・・・・・・と当然気になってくる訳ですが、勿論それには理由が。

家康殿にはかつて、幼少期を織田家で人質として過ごしていたという過去があります。史実でも有名なエピソードなので知っている方も多いかもしれないですね。人質とは言っても、織田の人たちは丁重に扱ってくれて、家康殿ものびのびと暮らしていたようですが・・・・・・それをよく思わなかったのが、織田家家臣の子息たち。人質のくせに好待遇で許せん、とか思ったことがないから分からないのですが、そういうもんなのか。

ある日、織田家家臣の姫君が家康殿を気に入り、求婚・・・・・・というか求婚を申し込みなさい、と迫ってくるという出来事が。人質という立場でそのようなお話を受けるわけにはいかないし、そもそもあなたのことを何も知らない、と断ろうとする家康殿ですが、この姫様が迫る迫る。うっかり、家康殿の貞操が!とか叫びそうになりました。いや、家康殿は男性なんですけれども。家康殿って体格はしっかりしていますが、睫毛はバサバサだしめっちゃ端正な顔立ちをしているんですよね。初対面の卒倒スチルでう、美しい・・・・・・!と思わず感嘆の声が漏れそうになったしな。正直家康殿に迫ったその姫の気持ちが分からないでもないです。分かっちゃ駄目なんだろうけど。

で、迫られそうになった家康殿がおやめください!と軽く押しのけたのか何なのか、姫君は転倒し、そこに運悪く鋭い枝があり、怪我をしてしまったと。幸い傷が残るようなものではなかったものの、「人質が姫に強引に迫った挙句に怪我をさせた」などという不名誉な噂が広まってしまいます。なんでこんな嘘が?というと、その姫君が自ら吹聴していたようで。更に、家康殿をよく思っていなかった子息たちが次々に触れ回った結果という・・・・・・。事実無根ではあるのですが、家康殿が実際に姫君に怪我を負わせてしまったのは事実だから、と否定はしなかったようです。

そんな・・・・・・そんな、家康殿あまりにも寛容過ぎでは!?私だったらそんなことされたらいつまでもねちねちと根に持って姫や子息たちの不幸せを全力で祈りますが・・・・・・いずれ失脚すれば良いとかその鼻っ柱を折ってやりたいとか強く思うんだが!?あと女性嫌いどころの話ではなくて深く深く憎むと思う。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、みたいな感じで誰彼構わず女性全てを憎んでしまうような気がする。だって、そこまでのことを家康殿はされたんですよ。人を憎んだり、許せないとか思ったっておかしくはないはずなんですが、家康殿がすごいところはそういうものを誰にも向けずに、自分だけに向けたこと。自分に向けたというか、内に籠ったというか、女性との関りを断ち自己肯定感が低めになったというか。争いごとが苦手で、出来ることなら誰も傷つけたくはないという考え故の結論。
家康殿、あまりにも、あまりにも・・・・・・お心が綺麗すぎる。えっ菩薩?とか思うほどには清らか。家康殿の清廉さに、自分の汚い心が浄化されていくようです。なんだかもう推しとかいう以前に、私こういう人大好き・・・・・・人間として出来過ぎている。自分が絶対そうなれないからこそ、こういう方には無条件で惹かれてしまいます。過去該当したのは金色のコルダの王崎先輩と金色のコルダ3」の八木沢さんなのですが、見事に全員ネオロマンス。私、ネオロマンスに度々登場する心根の美しい清いひと大好き!他にもそんな方がいれば是非紹介して下さい。

話がいささか脱線しましたが、閑話休題

家康殿の女性嫌いの理由と、何故そこまで「自分には領主の資質がない」と言い続けるのかを知った主人公(ほたる)ですが、ここでの家康殿に対するほたるちゃんが良いんですよね・・・・・。ここ、家康殿を傷つけたくなくて家康殿は変わろうとしているのに、しか選んだことがないんですけど。

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ここらへんの一連の流れ、好きだ~~。このイベント、多分一番重要なのはこの後のやりとりではあると思うんですけど、私はあえてここをチョイスしたい。

こうやって主人公が励ましの言葉を掛ける展開というのは定番ではありますが、ここのほたるちゃんの言葉選びが本当に良くって・・・・・・というか、ネオロマンスはすべてそうなんですが、言葉遣いだとか表現が上品なんですよね。家康殿のイベントでのほたるちゃんは特にそれが顕著な気がします。家康殿の言葉遣いも最初から最後まで丁寧なので、聞いていて心地が良いです。

家康殿が清廉なのは先述した通りなんですけど、家康殿√でのほたるちゃんも同じくらい清いというか、すごく真直ぐでいい子なんですよね。それが伝わる良いシーンだな~と思います。

こうしてお互いに交流を深め惹かれあっていく家康殿とほたるちゃんなのですが、ここでもう一度思い出してほしい。桔梗姫としての姿は仮初のものであって、ほたるちゃんの本当の姿は忍び。誠実な家康殿に嘘をついている自分や、本来は隣にいることを許されないような身であることが、重くのしかかってくるんですね。

そしてそんなときにですよ、更に重くのしかかるような任務が下されます。確か体験版はここまでだったように思いますが、ここで終わることを改めて考えるとかなり衝撃的です。

雇い主である明智光秀から下される任務、それは織田信長の暗殺」。元々、兄である信長の暗殺を目論んでいた弟・信行と共謀することになります。共通√での話なので誰を攻略するとしてもこれには必ずぶち当たるんですけど、思わず兄様(光秀)鬼畜か・・・・・・?とか言った。更に家康殿√に突入してから下される密命のそれを上回るくらいの鬼畜っぷりに絶句しました。それは後で話すので一旦置いておきますが。

家康殿との話を進めていくにあたって、家康殿√における重要なキーワードがあるんですけど、それが「毒」と「薬」です。家康殿との話は最後までこの「毒」となるか「薬」となるか、どちらを選ぶかということに尽きると思います。移植で追加された罪の華エンドは本編の逆をいくような感じで対になるのもまた面白い。

家康殿の趣味のひとつが調剤で、それに使うのに薬草を共に摘みにいくというイベントが序盤にあるのですが、ここで家康殿は調剤に使うと言って鳥兜を採取するんですよね。トリカブトといったら、毒草として有名。私でも知っていることなので、勿論忍びであるほたるちゃんも知っています。「薬草を作る」という家康殿が何故毒草を、となるのですが。

実はこのトリカブト、量を調節すれば鎮痛剤として使えるらしく。毒から薬を作ることが出来るんだ、ということを初めて知り驚くほたるちゃん。私もトリカブト=毒という認識だったので、滅茶苦茶驚きました。下天の華、普通に勉強になる。余談ですが、中の人が同じということもあり夢100のサキアを思い出しました。順番的には下天の華の方が先だけど。

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今まで毒を毒としてしか使ってこなかった、そういう生き方(忍びとしての生き方)しか知らなかったほたるちゃんが、家康殿によって使い方次第で毒も薬になる毒(忍び)でも薬になれる、と示されるというのにめちゃくちゃグッとくるな~と、そう思う訳です。

はい、ここで兄様からの密命の話に戻ります。信長の暗殺をせよということで、宴の最中にくないを信長様目掛けて投げる、というのが最初の指令だったのですが、家康殿との調剤の話をきっかけに気が変わる兄様。

宴でくないを投げる代わりに、信長様に毒を盛り毒殺しろ、という指示に変更してきます。ほたるちゃんが家康殿と親しくしているのを知っていてそれを命令してくるので、マ~ジで兄様良い性格してんなあ!?とか思いました。あまりにも鬼畜。とんでもねえお人だよ・・・・・・。

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しかも何があれかって、「あの」トリカブトの毒を手に入れてこい、という密命。僕は人を傷つける毒を決して作らない、 毒にも薬の使い道があると家康殿の話があってからのそれで、結局自分は人を傷つける道しか選べない、毒にしかなれないんだ・・・・・・となるほたるちゃん。家康殿と共に薬草を採取した思い出の場所に、今度は夜一人でトリカブトを採取しに行くっていうのがもうね、すごく辛い。

毒を作ってしまったということが重く影を落とし、普段は嬉しいはずの家康殿の誘いにものれず、いつもは心弾む家康殿とのひとときも、この時ばかりはお会いしたくなかったな・・・・・・と思ってしまいます。BGMも物悲しい感じで、ほたるちゃんの心がありありと分かるようです。家康殿が向けてくる真直ぐな好意や信頼を裏切ってしまう自分が嫌で、でも忍びとしては任務を遂行するしかなくて・・・・・・。そしてそんな気持ちのまま迎える宴の日。

ここからの分岐で、2つのエンディングに分かれます。

まずひとつめの選択肢がこちら。

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「いまさら、どうしようもない」を選ぶと家康恋愛失敗となり、最終話「天命」からのノーマルエンドへ。多分だけどこれは誰の√にいっても似たような選択があるんだろうな。信長暗殺を思いとどまるとその先にいけるけど、任務を遂行しようとするとノーマルエンド直行。でもノーマルエンドでしか見られない台詞もあるので、差分の為にノーマルエンドを回収するのも楽しそう。

ノーマルエンドは、家康殿とのことも全て振り切って、「忍び」である自分を優先すると行き着くエンディング。そのまま毒を信行のところに持って行って、弟手ずから信長様を殺す・・・・・・という手筈です。実は私が一番最初に見たの、このエンディングなんですよね。まあ絶対毒殺止めるのが正規ルートなんだろうな・・・・・・というのは分かっていたんですけど、分かったうえでこっちを選びました。元々、悪い方のエンディングから見たい派の人間ということもありますし、なんかほたるちゃんには「忍び」を貫いて欲しいなとか思ってしまったので。

信行が信長様に毒を盛り、いつ毒入りの湯漬けを食べるかと待つんですけど、そこは流石信長様と言うべきなのか、まあ何度も謀反されているから察しがいいのか、信行のおかしな様子を見抜いた信長様が「お前が先に食べてみろ」とか言うんですね。そっからの怒涛の展開に頭の中で?が飛び交いまくりましたが、信行が食べられないのなら自分が、と兄様が毒入りの湯漬けを食べます。致死量の毒が入っているはずなのにぴんぴんしている兄様に、ことの真相を察する信行。「あの毒を飲んでそんなに平然としていられるものか!」と叫びます。兄様の真の目的は、信行が信長様の命を狙っているということを皆の前で暴くこと。共謀したのも、謀反の気があるように見せたのもすべて演技で、信行を引きずり出す為の罠であったと・・・・・・明智光秀めちゃくちゃ策士じゃん~~~!兄様怖いよ・・・・・・。 敵を欺くにはまず味方から。ほたるちゃんは計画の真の狙いを聞かされないまま、まんまと兄様の計画に嵌った訳です。心優しい家康殿を裏切っていた苦悩の日々は何だったのか~~!

ノーマルエンド 帰郷

謀反人である信行様は牢に入れられ、事態は一件落着。

宴に出なかった桔梗姫(ほたる)を心配し、家康殿はお見舞いに来てくれます。宴でのことを受けて、信行は本当に憎しみの中に希望や活路を見出すことはできなかったのだろうか・・・・・・と沈思する家康殿。争いをなくす為に人々に毒の薬効を説いていきたいと、そう語ってくれます。以前よりも前向きに、新たな心持ちで徳川当主の務めに臨みたいのだと。こう考えられるようになったのも、桔梗姫(ほたる)のおかげだと家康殿は微笑んでくださるのですけど・・・・・・結局は嘘の計画だったとはいえ、家康殿の盟友である信長様を毒殺しようとしたことには変わりないし、身分を偽ったままであることが辛いほたるちゃん。多分かなり思い悩んだと思うんですが、このエンディングでは家康殿に何も告げないままお別れ、という形になります。真実を告げない方がお互いに傷つかずに済むし、それが一番だ、ってことですね。これ、ベストエンドにいく為には本当は真逆なのがすごく面白いなと思います。

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そんな訳で、家康殿とはここで完全にお別れです。元々ほたるちゃんが雇われたのも謀反人を炙り出すという目的の為で、お役御免ということになり城にいる必要もなくなったので・・・・・・。兄様との雇用関係も終了。ここらへんの兄様の軽いやりとり好きなんですけどね、この後の展開考えるとそんな暢気に会話してる場合じゃないよ!?ってなる。

信行も無事に捕らえられ、平穏が戻りほたるちゃんも修行の日々へ――通常エンドロールが流れるんですけど、そうは問屋が卸さない。アニメでいうCパートのような、エピローグが存在するんですよね。

誰にも挨拶せずに一人里へ戻ったほたるちゃん。里に戻る道中、鍛錬に励みながら来たのでそこそこの時間がかかったようで、安土を発ってから数日が経過していました。そこで里の長老から明かされる衝撃的な事件。

織田信長が、京の本能寺で命を落とした。捕らえられたはずの、信行の手によって。おそらくその裏にはあの人が・・・・・・という史実通りっちゃ史実通りの終わり。私の読解力が無くて「あの人」ってのが最初光秀のことか?とか勘違いしたんですけど、普通に違いましたね。昔からの通説のイメージが強すぎる。ちゃんとしたエンディング見てようやく分かりました。勝手に謀反人にしようとしてごめんね兄様。多分これが一応ノーマルエンド・・・・・・ってことでいいのかな。これよりすごいエンディングもありますが、あれはバッドエンドという感じだし。ある意味で真・ノーマルエンドという気もしますが。そっちは後日別の記事で感想書きたいですね。

 

「いまさら、どうしようもない」を選ぶと忍びである自分を優先することになりますが、「毒殺を止めなければ」を選ぶとその反対ということで、ほたるちゃんは忍びであることを捨てます。忍びである自分を捨てても、家康殿が悲しむような真似はできない、となるんですね。

信長様が湯漬けを食べる前に、その湯漬けには毒が入っていると叫ぶ女房に変化中のほたるちゃん。正直別の選択肢を先に見ているので、それは若干悪手では・・・・・・?とか思ってしまったんですけど。流れが少し違うだけで、結局は同じく信行の叛意が皆の前で暴かれる展開となります。ただ少し違うのは、女房姿であるほたるちゃんがそっと退場しようとしたときに、家康殿に声を掛けられるんですよね。毒が入った湯次を持って行ったのはほたるちゃんなので、信行との結託を疑われるのですが、それが為されようとしていたのを寸でのところで止めたのもほたるちゃん。信長様の命を狙いながら、救おうともしたあなたは一体・・・・・・とまあ当然の如く謎に思われます。家康殿が悲しむ真似はできない、とあのような行動をとった手前、嘘をつき続けることも出来ない。これ以上家康殿を欺きたくないほたるちゃんは、「説明は後で」と二の丸の桔梗姫に聞いて欲しい、と言います。

信行が捕らえられ、諸々が終わった夜。宴にいなかった桔梗姫(ほたる)を心配し、家康殿が訪ねてきます。「帰郷」と同じように、毒の薬効を説いていきたい、徳川当主として頑張りたい、と前向きな気持ちを話してくれる家康殿。ここらへんは共通のやつなのですが、宴でのほたるちゃん(女房姿)の件があるのでほたるちゃん側のモノローグが増えてます。宴の席で女房に説明は桔梗姫に聞いて欲しい、と言われたから気になっているはずなのに、家康殿は体調の悪いことを気遣って全然そのことを聞いてこないんですよね。

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ノーマルエンドを先に見ているので、やっぱりこの結論に至るのは「家康殿の真心にこれ以上背きたくない」と信長様の暗殺を思いとどまってこそなんだなあ、とか思いました。

帰ろうとする家康殿を引き留めて、「私は宴で信長様を暗殺するつもりだった」と白状するほたるちゃん。唐突な告白に呆気にとられる家康殿の前で、変化を解き忍びとしての本当の姿を現します。どんなに突飛なことであっても、目の前で見せられたら納得するしかないと思ったのかな。明智光秀からの依頼や任務のことを洗いざらい打ち明け、暗殺についても滔々と事細かく話すんですよね。正直、えっそこまで話す?話さない方が家康殿の心証も良いんじゃないの?とかプレイヤーである私は思ったりしたんですけど、この暴露は家康殿に誠意を返すためのものなので、打ち明けることで家康殿が自分のことをどう思うとしても、関係ない。失望されるとしても、家康殿を傷つけることになっても、誠意には誠意を返す。ほたるちゃん、不器用というかうまく生きられないもんだなあ・・・・・・これでよく今まで忍者やれてたなというくらいに真直ぐで眩しい女の子だ。そんなほたるちゃんだからこそ、家康殿のお心を解すことが出来たのでしょう。

ほたるちゃんが人を殺すための毒を作ったということが、あまりにも信じ難く衝撃的である家康殿。ここの会話が本当に、胸が痛かったです。したくてしたことではないとはいえ、家康殿を裏切っていたということに変わりはないのだよな・・・・・・信じていたのに裏切られた家康殿のお気持ちは推して知るべし、です。

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それでも家康殿は優しくって、「あなたを傷つける言葉を連ねてしまう前に」と部屋を辞します。もうお会いすることもないでしょうと、そう言って。体調が悪いのも嘘かもしれないけれど、それでも労わってくださいという言葉を残していくんです、よね・・・・・・。ここのほたるちゃんのモノローグも滅茶苦茶辛い。一度欺いたのなら最後まで嘘をつき通すべきだった、私の甘さのせいであの清らかな人をひどく傷つけてしまった、と。ここでもうプレイヤーである私の罪悪感は頂点に達しましたね。すっげー胸が痛い。しかもここで終わるという衝撃たるや。正解のはずのこっちの方が恋愛失敗じゃないの?くらいな展開ですが、こっから最終話「真心」に突入します。

下天の華は共通パートが長く、√に入ってからそれぞれの個別最終話に分岐するので、遙かシリーズお馴染みの感じですね。

最終話 真心

謀反人が捕らえられ、契約終了ということでほたるちゃんは帰ることになるのですが、その前にと信長様に別れの挨拶をしに行きます。そのときに兄様に毒殺を止めたことをいじられたりするんですけど、兄様もほたるちゃんを欺いていたということで両成敗。命令とはいえ命を狙ったことに変わりはない、とほたるちゃんは納得しないのですが、信長様は許す、と。その代わりにほたるちゃんが暗殺を思いとどまった理由を知りたがります。答えられない様子を見て、実は家康殿がほたるちゃんの命乞いにきたということを教える信長様。裏切られても尚、家康殿は優しすぎるよね~~。

「恋をすると、忍びでも任務を忘れるんだねえ」っていう兄様の言葉がめちゃくちゃ好き。

共通の流れで信長様は本能寺に行くのですが、この√ではそれに家康殿も同行します。本来であれば三河に帰ってしまうはずなんですけど、碁会をするとかの理由でそういうことになるんですね。まあ、ノーマルエンドを先に見ていたので、本能寺に家康殿が!?ってことは・・・・・・とか色々先の展開を察してしまった。

あと、関係ないけど、ここの信長様と兄様の会話がすごく良かったです。保護者ポジションみたいな感じで。もう雇用関係も終わるのに「我が妹」とか言ってくれる兄様~~!

√に入ると何度か選択を迫られることになりますが、家康殿を優先させないとバッド直行。風の噂で家康殿も本能寺で亡くなったらしい、と聞くことになる後味の悪いやつを見る羽目になります。

出立前の家康殿をひと目見たい、とほたるちゃんは小鳥に変化して会いに行くことに。気を落とされた様子の家康殿を心配し、本能寺に無事に着くのを確認するまでは、と小鳥姿のままに付いていきます。中身がほたるちゃんとはいえ、小鳥と会話しちゃう家康殿可愛いな・・・・・・。

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ほたるちゃんが変化した小鳥に桔梗姫(ほたるちゃん)の話をしてくるので、聞いているこっちはなんだかむず痒いような、聞いてはいけないものを聞いている罪悪感みたいな・・・・・・ね。家康殿が桔梗姫を好ましく思っていることは分かっていましたが、どうして桔梗姫に惹かれたのか、今どう思っているかを自ら語ってくれるのは良かったです。あのとき裏切られたと感じたけれど、今思い返すとずっと辛そうにしていた、それは毒を作ってしまったことや暗殺について思い悩んでいたのではないか・・・・・・とか。プレイヤー視点としてほたるちゃんのそこらへんの葛藤も知っていたので、家康殿がほたるちゃんを思いやって、理解しようとしてくれているのが胸にじんときましたね。ネオロマンスって本当に、こういう感情の動きが丁寧でやってて安心する。

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とまあそんな訳で、家康殿の心中も知れたところで本能寺に到着。無事に着いたのを確認したので里に帰ろうとするのですが、そこで本能寺になだれ込む大軍を目撃します。慌てて変化を解き、燃え盛る本能寺の中、家康殿を助けに向かうほたるちゃん。間一髪のところを助けるものの、代わりに怪我を負ってしまうんですけど・・・・・・。

ここの、正に「男を見せる」という感じの家康殿が滅茶苦茶カッコ良くて、惚れ直しました。足を怪我したほたるちゃんを抱えて戦うスチルカッコ良すぎないか~!?普段が穏やかなだけに、気迫がすごい。

あとちょっと笑ってしまったんですけど、ほたるちゃんと同じく家康殿を心配した徳川家臣たちが本能寺まで勝手に付いてきていて、三河武士~~‼」となりました。家康殿√でちょいちょい出てくるなあとか思ってたけど、まさかこんなクライマックスまで出てくるとは思ってなかったよ。はちゃめちゃに頼もしいし、やっぱりこれって家康殿のお人柄の良さというか、人徳あってこその展開だなあ。

三河武士たちの加勢により、信長様も蘭丸たちも無事。謀反人である信行も捕らえることが出来た、と信長様が話してくださるのですが、ここの家康殿とほたるちゃんのやり取りを見ての「明らかに両想いなのにまだ伝えてないのか」的な信長様がなんか・・・・・・好きですね。やっぱり保護者。

色々と落ち着いたその日の夜。故郷である忍びの里に帰らなければいけないという状況で、ほたるちゃんは家康殿との別れの間際、私の本当の名はほたるだ、と遂に告げます。お別れの時くらいは、家康殿の前で自分を偽らずにいたいから、と。

背を向け去ろうとするほたるちゃんを「待ってください、とこしえのお別れなんて絶対に嫌です」と優しく抱き寄せてくる家康殿。優しいけれどもいつも曖昧な感じだった家康殿からは考えられなかったことですが、思い人であるほたるちゃんを前にストレートに行動に移すことが出来たというのはやはり成長なのかな。私の心の中の三河武士がスタンディングオベーションで「殿~~!」と感涙に咽びましたね。あとここ、BGMのタイミングが最高に場を盛り上げてくれるので滅茶苦茶良かったです。いい仕事してる。それから、滅茶苦茶驚いたのはエンディングでキャラソンが流れるという・・・・・・今までネオロマンスのゲームはそこそこやってますが、共通のやつが流れるか学校ごとの曲とかだったので個別曲だ~~!と興奮しました。

家康ベストエンド まぶしい日々

エンディング前のやり取りを見るに、里から抜けて多分三河で共に過ごしているのかな。家康殿の長かった前髪をほたるちゃんが切ってあげるというシチュエーション。人目を避ける為に伸ばしていた前髪を遂に切る、というのが家康殿の決意の現れという感じで良いですね。ほたるちゃんも忍びではなくただのほたるとして、家康殿もようやく素顔を晒して、お互いにありのままの姿でというのが素敵なエンディングだなあ。

 家康ノーマルエンド 千代の宝物

これの回収の仕方があんまり分からなかった(基本的に詰まない限り攻略見ない為)のですけど、私は先に回収していた罪の華√の途中のセーブデータから見ました。最後の罪の華イベントの「封じてしまおう」を選ばずに、かつ家康殿の√確定のイベントを見なければ多分いけたはず。信長様の暗殺方法がそのままくないを投げるパターンで、「くないを投げられない」を選んだら城を去る前に心残りとして家康殿を挙げる選択肢が出てくるので、それを選択すれば家康ノーマルエンド、かな。私は偶々罪の華√のセーブデータから見ましたが、本来であれば家康√の途中(暗殺方法が毒殺になるイベント前)からいく感じなんだろうか。

こっちだとほたるちゃんは家康殿に正体を明かすこともなく、お互いに良い思い出として城を去ります。ノーマルエンドで見た「真実を告げない方がお互いに傷つかずに済む」ってやつですね。まあ確かに、綺麗な思い出になるのは美しいし傷つかずに済むんだけど、ただのよき思い出として終わるので。上でも書きましたが、本当に結ばれたければ相手を傷つけてでも正体を明かして誠実であらねばならぬというのが面白いね。毒にもならない代わりに、薬として毒を使うこともないようなエンディングです。

罪の華エンド たまゆらの縁

Vita移植で新しく追加されたエンディングです。ハッピーエンドでもないけどバッドエンドとも違う感じで、本編ではああだったけど少しでも違えば・・・・・・?的なアナザーエンドというか。普通に攻略するだけでは見られない、その人物の別側面がピックアップされた感じでなかなか興味深いです。

本来であれば信長様の命を狙っているのは弟である信行だけですが、この罪の華√では別勢力の忍びが登場して信長様の暗殺を目論み、ほたるちゃんはそれに良いように使われてしまいます。余談ですが完全新規の忍びの名前がなんか面白くて笑った。そんな濁点つけてカタカナで、ゲジゲジみたいなのある!?もっといい名前なかったのか・・・・・・。これを見るには疑念をある程度貯めてキープしておかないといけないんですけど、私が下手くそなのか何回か失敗して城から追い出されました。そのお陰で縁(好感度的な)が高いverも低いverもどっちも見ることが出来ましたが、縁が高い方の家康殿に城から追い出されるやつ好きですね~。「二度と目の前に姿を現さないでください」とか言われて刀構えられたの正直興奮した。あの心優しい家康殿に刀を抜かせてしまったという罪悪感も勿論あったけどね、興奮・・・・・・してしまったな。

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罪の華√では、ほたるちゃんは自らの心の弱いところにつけ込まれ、安土城に火をつけるという行動に出ますが、あわや大惨事というところで家康殿に見つかり、捕まってしまいます。計画も失敗し、更に最悪な形で家康殿に正体を知られるという、ね。洗脳されていたとはいえ、信長様や、城にいる人たちの命を脅かしたのは事実、厳罰が下されるのは当然。牢に入れられているところを一番見て欲しくない家康殿に見られてしまって、ほたるちゃんの心はもうボロボロだよ。

任務ならば嫌なこともなさるのかと家康殿に聞かれ、「忍びだから、任務のためなら心を殺す」と答えるほたるちゃん。忍びとはそういうもので、本心なのだと。ほたるちゃんの数々の葛藤を見てきただけに、家康殿の前でそう言い切るのが本当に辛くて・・・・・・ベストエンドでは家康殿を偽り続けるのが嫌で自ら正体を明かしたほたるちゃんが、こっちでは敢えて「忍び」としての自分を優先して本心を明かさずに偽り続けるのを選ぶっていうのが、もう。偽りを打ち明け毒を薬として使うのがベストエンドならば、家康殿を偽り続けることを選び毒としてあり続けるのが罪の華エンド。こういう対比になる構図大好きだけど、辛いです。しかもこれだけで終わらなくて、更にキッツいのがこれですこれ。

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いや・・・・・・「僕は、人を助ける薬草から人を傷つける毒は、決して作りません」と言っていた家康殿に、毒を作らせてしまうという業の深さよ・・・・・・そういう、そういうことする!?あまりのことに絶句しました。しかもここでBGMがぴたっと止まるので、演出がニクい。BGM仕事して(いやある意味仕事はしてるか・・・・・・)!!ほたるちゃんが毒として生きる道をとったが為に家康殿も毒となる道を選んでしまうの、辛いよ~~。

ほたるちゃんがとった行動は許されるものではないし罰を与えるべきなのは分かっているけれど、それでももうほたるちゃんは家康殿にとっての「大切」になってしまっているから、ほたるちゃんがどのような処遇になるのか、ただ黙って見過ごす訳にはいかなかったんだな。それで同じように毒を作り、せめて自分の手で、っていうのがなんとも悲しい結論ですが。

毒を飲んだところで暗転し、場所は変わり三河。晴れた日の森を仲良く歩く「桔梗」と家康殿。この時点でおやおや?と思いましたが、桔梗は目を覚ましてから数日とのこと。しかも、数日前に家康殿に出会ったばかりで、実は記憶喪失。森を歩いているときにフラッシュバックし、もしかして家康殿と薬草を摘んだことがありませんでしたか?と問うと、急に硬い声色で「何か、思い出されたんですか」と。もう少しで何か思い出せそうだという桔梗の目をそっと掌で覆い隠し、記憶など戻らなくてもよいという家康殿。今が十分過ぎるくらいに幸せ、って言ってるけど多分長くは続かないのだろうなと思わせるエンディングでした。エンディングの名前にたまゆらとあるし、スチルタイトルも「虚構の幸せでも」なので・・・・・・本当に一時の、仮初の幸せということが分かって、一見穏やかで何処までも幸せそうに見えるだけに末恐ろしいというか何というか。家康殿の優しさというよりも、弱さが出ているなあという印象です。家康殿自身も自分のこれは歪んでる、長く続けられるものじゃないって分かっていそうなのがまた。ほたるちゃんが記憶を取り戻したら、また毒を飲ませて記憶喪失にするのか、どうなのか。どちらを選んでも、家康殿はきっと本当の意味で幸せにはなれないんだろうなというのが分かってしまうのも辛い。

あと、感想書く為にエンディングを見返していて気付いたのですが、ここでほたるちゃんは家康殿を偽り続けたので「ほたる」という本当の名を呼ばれず、「桔梗殿」と呼ばれ続けるんですよ。当然といえば当然かもしれませんが、ベストエンドでは「ほたる殿」と呼んでくれた家康殿が「桔梗殿」と呼んでくることの寂しさといったらないです。

それから、気になるのがほたるちゃんの記憶喪失は家康殿が狙ってやったのかどうか、という点。コナンのアポトキシンみたいに殺すはずが偶々記憶喪失になった結果なのか、それとも元から殺しはせずに記憶喪失させるような類の毒を飲ませたのか。この違いで結構印象変わってくると思うんですけど、私はこれ狙ってやったのかな、と考えています。ほたるちゃんに毒を飲ませる寸前の家康殿の台詞で引っかかるものがあって、こちらなんですが。

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この言葉をふまえて色々考えるなら、ですよ。ほたるちゃんが犯した罪は到底贖えるものではなくて、そのままに生きることは許されない。でも愛した女性(ほたるちゃん)を手にかけるには情があり過ぎてそれすらも出来なくて、考え抜いた先の結論が「罪を犯した忍びを消す」、つまりはほたるちゃんから忍びの記憶を奪ってしまうということだったのでは。ほたるちゃんを殺せないのも優しいというより、家康殿の諦めの悪さが出たというか。この期に及んでも、という言葉が出る辺り自分でも分かってるんだろうけどね。それでも家康殿はほたるちゃんを失えない。だからその代わりに、ほたるちゃんの方に忍びの記憶を失ってもらう、というのはなかなか利己的だなあと思いますけど。まあ私の解釈なのでね、違う可能性もあります!でも、いくら優しいとはいえ家康殿も乱世の男なので、それくらいあり得るんじゃないの・・・・・・?とか想像した結果です。妄想です。

毒を飲ませる前にあんなに家康殿が悲痛だったの、記憶を奪うのが前提なら気になるところですが、家康殿にとっては記憶を奪うだけじゃなかったのかな。ある意味では「忍びとしてのほたるちゃん」を殺すということでもあるので、愛した女を手にかけるというのは何も間違っちゃいない。毒を飲ませて忍びとしての記憶を奪い、ほたるを殺し桔梗として生かす。それが家康殿の罪であり罰。

めちゃくちゃ苦しいけどいいもん見せて頂きました・・・・・・という感じです。家康殿√でも重要だった毒と薬を、追加シナリオでここまで更に活かしてくるとはね。毒と薬の対比が色々効いてくる構図が最高です。永遠に苦しめる。やっぱネオロマンスは丁寧で最高だなあ!?となりました。ここを墓標としたい。

あとあと、追加シナリオの為か、家康殿の中の人(小野賢章さん)の演技がうまくなっているので、そういう点でもよかったですね。多分本編は黒子のバスケとかやってた辺りかな、と思うのですけど。本編はまだ何処か初々しさというか、若干の棒読み感があって、でも優しい声色が家康殿にはぴったりでしたが。追加の罪の華は格段に演技がうまくなっていて(それでもちゃんと家康殿で)、マジで良かったです。

 

いや~~、下天の華、最初から最高のシナリオに出会ってしまって、この後越えられるのか?って感じですが多分ネオロマンスだから大丈夫でしょう。というかもう実は2人目攻略終わってるんですけど、そっちも同じくらい最高だったんで、ただの杞憂ですね。しかし、この家康殿の感想書くのに一ヵ月くらい掛かってるので、2人目の彼の感想あげられるの何時になるかだけが心配かな・・・・・・これ最早論文といっても差し支えないよね?

ちなみに2人目として選んだのは森蘭丸くん!彼のシナリオもね、なかなかに・・・・・・良かったし同じくらい(もしかしたら家康殿以上に)胸を抉ってきました。こちらも、時間がかかっても感想はあげる気でいるので、今しばらくお待ちください。

 

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